(前回からの続きです)
エギナ島の聖ネクタリオス修道院は、寄付だけで建てられた立派な修道院で、アギオス(聖)・ネクタリオスを祀っています。彼は、20世紀初頭に亡くなったばかりの最近の人で、死後、遺骸がいつまでも腐敗しないで残っていたそうで、後にギリシャ正教会によって聖人と認められました。中には、彼の遺骸の一部が安置されていて参拝者が後をたちませんが、観光地ではないので静粛に・・・ちなみに、エギナ島の特産・ピスタチオナッツは、外国生活も長かったこの聖人が国外より持ち帰り、エギナ島に根付かせたと言われています。
アフェア女神を祀るアフェア神殿は、紀元前5世紀頃に建てられた、保存状態の良いドーリス式の神殿。アギア・マリーナビーチからピレウス港まで見渡せる、眺めの良い小高い丘に建っているので、気持ちが良いです。大理石ではなくエギナ島産の石灰岩でできており、現在でも、24本の柱が残っています。この神殿と、アテネのパルテノン神殿、スニオン岬のポセイドン神殿は“holy triangle(聖なる正三角形)”を構成しており、この場所に建てられたのは偶然ではないと考えられています。ここからの重要な発掘物・彫刻は、ドイツ(ミュンヘン)の彫刻館と、エギナ島内の博物館に納められています。
この丘の急斜面を下ったあたりに、エギナ島では一番有名なビーチ、アギア・マリーナがあります。遠浅の砂浜に沿って、カフェやレストラン建ち並び、リゾート地の雰囲気です。カフェに席をとって、海に行ったり来たりできるのが便利です。ただし、あまりビジター用の設備は整っていません。
ビーチだけが目的なら、ピレウス港から、アギア・マリーナビーチ直行の船も出ています。
バスで移動する場合は、帰りの時間、乗り場を必ず確認して下さい。
アギア・マリーナは、時刻表どころか、バス停の表示さえないので・・・また、席取りのために、早めに並んだ方が良いでしょう。炎天下、冷房もない古いバスで悪路を行くので、立っているとかなり疲れますが、バスの車窓からは、ピスタチオ、オリーブの木が豊かな田園風景が広がり、のどかなギリシャの田舎の風景が楽しめます。
アテネの喧噪とは全くかけ離れた、ギリシャの島、田舎を満喫できる日帰りの旅。
エギナ島の他に、ポロス島、イドラ島も周遊するワンデークルーズもありますが、とにかく慌ただしいのが玉に瑕。1日、同じ島でゆっくりするのも良いですよ。
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