ギリシャの復活祭(パスハ)、今年は4/24です。
今週の1週間は(復活祭からさかのぼって一週間)、メガリ・エブドマダ(big week)と呼ばれ、これまで続いてきた食事制限が更に厳しくなります。学校はこの週から2週間休みに入って、子供たちもウキウキです(*^_^*)。

旅行者の方は、この期間、ちょっと影響を受けるかもしれませんね。
パスハ当日(4/24)と、次の日の月曜日(4/25)は、通常のお店は休業です。観光地は、やってるかもしれませんが。

今日、メガリ・テタルティ(復活祭前の水曜日)には、教会では聖油の儀式が行われます。聖職者が聖書を詠み、浄められたオリーブ油で、信者の額、頬、手などに十字架を切りながら、祈ってくれます。その聖油は、心身の病を癒すと言われています。


明日、メガリ・ペンプティ(復活祭前の木曜日)は、ユダの裏切りにより、キリストが十字架に架けられた日と見なされています。教会では、朝からずっと厳粛な儀式が行われますが、一方、一家の主婦は大忙しです。この日に、復活祭用のパンやクッキーを焼いたり、卵を染色する習慣があるからです。復活祭のパンは、ツレーキと呼ばれ、ほんのり甘く、三つ編み型やドーナツ型の大きなパンの中に、赤いゆで卵が埋め込まれます。このパンは普段でも売られていますが(普段はもちろん赤卵なしです)、香辛料が独特の風味を醸し出し、お勧めです。クッキーはクルラキと呼ばれ、昔懐かしい味で、さくさくとしておいしいです。

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また、卵の染色は、なかなか楽しいイベント。昔は、自然の植物素材で染色していたようですが、今では、スーパーで、専用の染色剤が売っています。


固ゆで卵を作った後、粉をお湯にといて酢を入れ、それにつけて数分待つだけ。染色後、つや出し液を塗って磨くと、素人でもかなり良いできばえの赤卵のできあがり!これに、シールを貼ったり、お湯に入れると収縮して張り付くデザイン付きのスリーブを巻いたり、絵心のある人は、絵や模様を描いたり・・・と、子供も大喜びです。

子供も、幼稚園で、ウサギと卵の工作をしたり、復活祭に使うキャンドルの装飾をしたり・・・と、家はパスハグッズであふれています。本来は、赤の染色が正式らしいですが、今では、青、黄、緑・・・など、色んな色の粉が売っています。もっとも、今はスーパーで染色済みの卵や、模様を施した卵が既製品として売っていますので、どれだけ、家で染色する人がいるのか分かりませんが。卵形やウサギ型のチョコレートも、この時期、ケーキ屋さんや、スーパーでは欠かせません。

ちなみに、ギリシャでは、イースターエッグを隠して探すという遊びは行われていないようです。この赤卵は、イコノスタシオ(聖画台)と呼ばれるイコン(聖像画)の置かれた棚に供え、一家の厄よけをし、子供を守るという習慣や、妊婦が流産しないようにするお守りとして使うこともあるそうです。イコノスタシオは、日本の神棚や仏壇に似た感じがしますね。

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