今年のギリシャ正教の復活祭は4月19日です。ちなみに、カトリックは、1週間前の4月12日です。

キリスト教という大きな枠はあっても、各国で、復活祭の習慣は、微妙に違うようですね。

 

復活祭からさかのぼって一週間、この期間は、メガリ・エブドマダ(big week)と呼ばれ、それまで続いてきた食事制限が更に厳しくなります。学校はこの週から2週間休みに入ります。

 

メガリ・テタルティ(復活祭前の水曜日)には、教会では聖油の儀式が行われます。聖職者が聖書を詠み、浄められたオリーブ油で、信者の額、頬、手などに十字架を切りながら、祈ってくれます。その聖油は、心身の病を癒すと言われています。

 

メガリ・ペンプティ(復活祭前の木曜日)は、ユダの裏切りにより、キリストが十字架に架けられた日と見なされています。教会では、朝からずっと厳粛な儀式が行われますが、一方、一家の主婦は大忙しです。この日に、復活祭用のパンやクッキーを焼いたり、卵を染色する習慣があるからです。復活祭のパンは、ツレーキと呼ばれ、ほんのり甘く、三つ編み型やドーナツ型の大きなパンの中に、赤いゆで卵が埋め込まれます。このパンは普段でも売られていますが(普段はもちろん赤卵なしです)、香辛料が独特の風味を醸し出し、お勧めです。クッキーはクルラキと呼ばれ、昔懐かしい味で、さくさくとしておいしいです。

 

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また、卵の染色は、なかなか楽しいイベント。昔は、自然の植物素材で染色していたようですが、今では、スーパーで、専用の染色剤が売っています。

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これは、固ゆで卵を作った後、粉をお湯にといて酢を入れ、それにつけて数分待つだけの優れもの。染色後、つや出し液を塗って磨くと、素人でもかなり良いできばえの赤卵のできあがり!これに、シールを貼ったり、お湯に入れると収縮して張り付くデザイン付きのスリーブを巻いたり、絵心のある人は、絵や模様を描いたり・・・と、子供も大喜びです。子供と言えば、幼稚園で、ウサギと卵の工作をしたり、復活祭に使うキャンドルの装飾をしたり・・・と、着々と復活祭準備を進めています(笑)。本来は、赤の染色が正式らしいですが、今では、青、黄、緑・・・など、色んな色の粉が売っています。もっとも、今はスーパーで染色済みの卵や、模様を施した卵が既製品として売っていますので、どれだけ、家で染色する人がいるのか分かりませんが。卵形やウサギ型のチョコレートも、この時期、ケーキ屋さんや、スーパーでは欠かせません。

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ちなみに、ギリシャでは、イースターエッグを隠して探すという遊びは行われていないようです。この赤卵は、イコノスタシオ(聖画台)と呼ばれるイコン(聖像画)の置かれた棚に供え、一家の厄よけをし、子供を守るという習慣や、妊婦が流産しないようにするお守りとして使うこともあるそうです。イコノスタシオは、日本の神棚や仏壇に似た感じがしますね。

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さて、この春の到来と新しい命を象徴する卵ですが、かごに入れて飾っておくだけでも華やかで、復活祭の雰囲気が盛り上がりますが、復活祭の当日は、運試しの遊びにも使われます。2人がそれぞれ卵を持ち、卵の端と端をぶつけあって、殻が割れないで残った方が勝ち、というようなゲームです。この赤卵、中身も食べて良いとされていますが、白身にまで赤い色がしみていることが多いので、なんとなく食べる気はしません。でも、捨てるのは気がひけるので、我が家では、割れた卵は、いつも公園の鳩のご馳走となっています。きっと、鳩にも御利益があるでしょう!

 

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