今日は、奇跡を起こすと評判のマリア様のイコンがある教会のご紹介です。どこのガイドブックにものっていないのですが、義父が、ある願い事があって「成就祈願」のために行くと言うので興味津々でついていってみました。
アクロポリスのふもと、モナスティラキという電車の駅から程近い場所に、ギリシャ正教の古い教会があります。ギリシャ名では
ΠΑΝΑΓΙΑ ΓΡΗΓΟΡΟΥΣΑ, ΑΓΙΟΙ ΤΑΞΙΑΡΧΑΙ(ΕΣ), ΑΓΙΟΣ ΦΑΝΟΥΡΙΟΣ (パナギア・グリゴルサ、アギイ・タクシアルへス、アギオス・ファヌーリオス)と3つ名前があって、看板のようなものは見当たらなかったのですが・・地図にはそう書いてありました。
さて、この教会ですが、9世紀に建設され、トルコ占領時代に火事で損傷したのですが1922年には修復され、内装はその時以来変わっていない古い教会。外装のみ、1995年に綺麗にされているので、外側からは新しく見えます。建物は上から見ると十字の形をしていてドームがあり、中にはビザンティン時代(東方)と西方の技術を融合したザキンソス島出身のイコン画家、ペレカシスのイコンが見られます。
1945年に教会に寄贈されたマリア様のイコンは、人々の精神的苦痛や病気をあっという間に癒すという、知る人ぞ知る奇跡のイコンで、奇跡を求める多くの信者の巡礼の場所となっています。そのご利益(?)が素早く顕れることから、ギリシャ語でΓΡΗΓΟΡΟΥΣΑ(グリゴルサ 早い人―早く願いをかなえてくれる人、の意味)と呼ばれています。
中は敬虔な信者たちの神聖な場所なので、写真を撮るのもはばかられる雰囲気でした。上のバルコニーからフラッシュなしでこっそり撮ったのがこれです。祭壇左側の赤い花で囲われているところにマリア様のイコンがあります。その中には、Τάμα(タマ)と呼ばれる貴金属のお供えものも見られます。
さて、この教会は、アギオス・ファヌーリオスと呼ばれる聖人もまつられていて、そのイコンは入って中央右側の壁面にあります。この聖人は、貧しい民に多くの施し物をしたことで有名です。その名残なのか、この教会では、決められた時間になると、毎日ファヌロピタと呼ばれるパウンドケーキを持って信者が訪れ、そのピタ(ケーキ)を前にして聖職者が願い事をする人の名前を読み上げ、神のご加護を得るという儀式があります。そして、そのピタを食べると神のご加護を受けられるというので、教会の出口には、その時間になると待ち受けていて、ピタのおすそ分けをもらおうとする人々も見られます。義父ももちろん持っていって、うちの家族の分4切れをくれましたが、私は他の人からも、もらってしまいました!
(出口は正面ではなく裏側ですので、ピタをもらいたい人は、ローマンアゴラのある方の裏側の出口で待っていた方が良いと思います。)
祈願成就には、3回行くことになっているそうです。義父は、前回3回お参りに行って、めでたく願いが通じたのでした。
9/8と11/8には、特別な大きなミサがあるようです。
また世間でも良く知られていて、ガイドブックにものっている奇跡を起こすマリア様のイコンが有名な教会は、ティノス島のパナギア(マリア様の意味)・エヴァンゲストリア教会です。ここには、毎年マリア様の日である8/15には、全国各地からの多くの巡礼者が訪れます。
ΠΑΝΑΓΙΑ ΓΡΗΓΟΡΟΥΣΑ, ΑΓΙΟΙ ΤΑΞΙΑΡΧΑΙ(ΕΣ), ΑΓΙΟΣ ΦΑΝΟΥΡΙΟΣ
(パナギア・グリゴルサ、アギイ・タクシアルへス、アギオス・ファヌーリオス)
場所:Dexipou Street and Taxiarchon (電車のモナスティラキ駅からAreos通りをアクロポリス方面に坂を少し上ったところ、風の塔の近く)
夏期開館時間:6:30〜20:45 祈祷:9、10、11、18時
ピタの祈祷:9:30,10:30,11:30,17:45
冬季開館時間:6:30〜18:45 祈祷:9、10、11、17時
ピタの祈祷:9:30,10:30,11:30,16:45
日曜日のピタの祈祷:10:00,11:30のみ
(これは、2007年1月現在掲示されていたスケジュールで、時間などは、予告なく変更になることがあります。観光地ではないので、行かれる方は、他の信者の方の迷惑にならないように気をつけた方が良いと思います。)
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ティノス島はガイドにも出ていて、行ってみたいと
思いながら実現しませんでした。
モナスティラキやローマンアゴラは滞在中は
よくウロウロしていたので(笑)
知っていたら・・お参りしたかったです。
ハウンドケーキの話など興味深く読みました。
お義父さまのお願いが叶うといいですね!