2006年12月21日
ギリシャ妊娠・出産体験記 12)私立病院と公立病院比較
今日は、公立病院と私立病院の比較をしてみます。
まずは経済的な面を。ギリシャの価格体系には、とっても不思議なものが多いのですが、これもまたしかり。
私立I病院の料金は、自然(無痛)分娩、4泊5日、2003年当時で下記のとおり。
スイートルーム:9,120 ユーロ
デラックスルーム:5,640
1人部屋:4,240
2人部屋:2,930
3人部屋:2,090
4人部屋:1,530
6人部屋:1,320
私は4人部屋にいたのですが、なんと1日当たり300ユーロもする計算ですね。また、子供の黄疸治療のため3日延泊したので、それが1日あたり65ユーロ。その他、諸々の検査代や薬代なども追加で払いました。これは、病院側に支払う代金で、これとは別に、お医者さんと助産婦さんにはまた施術代を支払う必要があります。これがなんとも納得できないのですが、お医者さん側としては同じ仕事内容なのに、患者の選んだ部屋によって、料金がスライドするのです。まあ、ざっくり言うと、上記部屋代と同等額のお礼を、お医者さんにもしないといけないのです。他の先生にかかった知り合いもそう言ってましたから、そういう仕組みなのでしょう。要するに、お金のある人は、それなりに払ってくれ、ということなんでしょうね。
その前にも、定期健診のたびに30ユーロ払い、その他、血液検査、尿検査、羊水検査、薬などは別払いですから、結構な出費になりますよね。妊娠から出産までの病院費用を合計すると・・・だいたい、4000ユーロから5000ユーロの間ではないでしょうか。それに、ベビーベッドや服、家具、おむつ、ミルク、色んな赤ちゃん用品などをあわせると、6000ユーロは超える??本当に家計の一大事ですね。そのうち、うちの旦那の加入している保険で戻ってきたのは1750ユーロのみ。帝王切開だと、もっと出ると思いますが、これは定額なので、いくら自己負担しても、支給額は一緒です。加入保険によって、戻る額は違うのかもしれませんが、まあ、全然足りないわけです。
そういうわけで、そんなに裕福でもない我が家では、次女の妊娠が分かった時、今度は公立にしようかということになりました。1歳半しかはなれていないですから、結構、経済的負担がきついです。そして、人に紹介された先生を訪ね、公立のA病院で産むことに。こちらは、ふだんの定期健診も、昼間に行けば無料らしいですが、そうすると旦那が一緒に行けないのと、混雑しているのを待つのがいやで、時間外料金を払って夕方の診療に行くことにしました。これも、だいたい1回30ユーロ位です。
でも、こちらは病院代は二人部屋でも1泊120ユーロで、(多分、大部屋だと無料)先生へのお礼は900ユーロ、麻酔医へのお礼が100ユーロ(これは、病院とは全く関係ない個人契約の支払いです)で、合計2000ユーロちょっとで収まったと思います。羊水検査はオプションなので、これをしなければ、保険内でまかなえたかもしれません。ということで、大幅にコストダウンできたわけですが、やはり初産の人には薦められません。というのは、初産は時間がかかる上に、旦那の同伴が禁止ですから、とても不安だと思いますよ。二人目だったら、まあ、我慢できるかも(笑)。
その他、サービスの差は・・・私立I病院では(担当医によって異なるかもしれませんが)、夫が分娩室まで立ち会え、ビデオも撮れます。また、なんとも商業主義なのですが、赤ちゃんの生まれた直後の写真を何枚も撮られ、勝手に大きく引き伸ばしてあとで病室に売りに来るのです!プロが撮ったのですからもちろん上手に撮れているし、もちろん強制ではないのですが、買わなかったら捨てられちゃうのだろう・・と思ったら、全部買ってしまうのが親心・・・結局それに50ユーロ位払いましたね。また、色んな業者と提携しているのか、レンタル用品(体重計などは便利)や赤ちゃん用品の宣伝・紹介もあり、個人情報漏洩ともいえますが、退院後も、おむつや赤ちゃん用品のDMや割引クーポン、保育園のDMなどが自宅に届き、これも、まあ、うっとうしいこともありますが、役に立つ場合も多いです。まあ、いずれにしても商業主義なので、なんとかお金を取ろうという姿勢が見え隠れします。黄疸のせいで、退院も随分遅らせられたし・・・
その点、公立は、病院側も、こちら側も、早く退院するにこしたことはないと思っているので早く退散するに限ります。食事もまずいし、看護婦さんも怖いので、すぐ出たいと思うでしょうね(笑)。もちろん、私立のようなサービス、商品の紹介なども一切ありません。私立では、一応、退院の時に、赤ちゃんの世話の仕方(お風呂の入れ方など)も簡単に説明してくれましたが、公立では、後で・・と言ったきり、結局何も説明してくれずに、退院してしまいました。まあ、二人目だからいいけれど。
長くなってしまいましたが、「ギリシャ妊娠・出産体験記」シリーズは今回で終了です。書いていると色々思い出して、懐かしかったです。
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この記事へのコメント
私もこちらで出産することになり、きよむーらんさんの妊娠・出産体験記を興味深く読ませていただきました。初産なのと、元々通っていた医者の所属ということで、今のところ私立I病院の予定です。しかし、費用の高さにはびっくり!これまでも検査費用の請求書に目玉が飛び出しそうな思いを何度もしていますが…。産後の弱った時期をギリシャ人女性と同室で過ごすのは絶対無理!と個室を希望していましたが、ちょっと考え直そうかなぁ…。
生まれた直後の写真を売りつけられる話には笑ってしまいました。でも私も買いそう!
ギリシャも赤ちゃんグッズのレンタル業者、あるんですね。是非利用したいと思います。
はじめまして・・・ではないですよ!
オリンピックの時は仕事でお世話になりました!おめでたなんですねー、おめでとうございます!!同じI病院なのですね。あれから、また物価も随分上がったし、病院の統合などもあったので、内情も値段の変わったかもしれません。あくまでご参考に・・・もっと高くなっているかも!?
ぴこさんの場合は、赤ちゃん用品も、なるだけレンタルの方が良いかもしれませんね。細かい出費がかさんで、結構、大変ですからねー。
でも、心穏やかに、楽しみに、この大切な時期を過ごしてくださいね・・・
また何か分からないことがあったら、メールでもください!(メールフォームは左の方にあります。)ではまた!
文面にはっきりと「(公立は)初産の人にはお勧めできません」(笑)とありましたが、うわー私はそのコースを行ってしまうんだなあ。。。経済的にきっと大変だろうなあ、と思える家庭の方でも「絶対私立以外あり得ないわ!」と断言されている方も多いので、そういうのを聞くと私ってアウトローなんだなって思います。でも私は経済面よりも、倫理面で、長年自分が発展途上国で働いていたので、金儲け主義を全面に出す医療にどうしても賛成ができないんです。毎回それでギリシャの医者に失望したり、嫌な思いをすると思うと、我慢できるところは我慢しようかなと思っていますが、どうなることやら。
私の通っているE病院は公立ですがわりと評判が良くて今のところは気に入っています。またご報告いたします!
あと、このkiyomulanさんの体験も、どちらの病院も体験されたからこそのことで、このお話ですごく勉強になったり勇気づけられたりした妊婦は私一人ではないはず! と改めて思いました。本当にありがとう。
日本の方のお話を聞くと、中にはギリシャ人に住んでいながらギリシャをあまりに救いなくいう発言もたまに聞くことがあって(自分もたまに言うけど・・・)、だからいろんな場所を公平に体験されたkiyomulanさんのお話、本当に貴重だと思いました。私も前向きにいろんなことを体験して、かといってあまり意地は張らずに(結構すぐに音を上げて「私立以外あり得ないわ!」と言っていたりして・・・)、今しかない大事な時期をすごしていきます♪
ご参考になれば幸いです。まあ、色々あるんだなあと想定しておけば、いざという時に驚かなくてすみますから・・・でも、発展途上国経験者のGLさんなら、なんでも乗り越えられるでしょう!私立も公立も一長一短ですからね。倫理面でも、公立が勝っているとは限りませんが、とりあえず、一番重要なのは、自分の意思とお医者さんですから、あとはまあ、おまけみたいなものです。
greeklifeさんとぴこさん、妊婦さんなんですか?だとしたらこのアテネで、私を含め3人も!?ぜひ、お会いしたいです!
kiyomuranさん、本当に、貴重なお話ありがとうございました!
お役に立てればうれしいです。この記事を書いてアテネに3人も日本人妊婦さんがいることが分かり、私もびっくりです。色々不安ですもんね。同じ立場の人がいると思うと、それだけでもちょっとほっとしたりしますよね。
寒いので、風邪に気をつけて・・・妊娠中は薬が飲めないので病気になると大変です!
私立の金儲け主義に腹が立ちつつも、やっぱり公立に行く勇気はないんですけど...^^;
妊娠・出産は本当にお金がかかりますよね。あの当時、丁度保険に入ってなかったので、かなりの痛手でした!
写真撮る人、M病院にもいましたよ。結局その時は撮られる前に断わった気がするけど。
それにしても公立でも金額は、ドイツの倍以上、ですねーーー。
私の義理母が公立の病院で今年婦人病の手術をしましたが病室は、壁が剥げかけているしシーツ類はすごいしトイレは。。。まして男患者と婦人科の患者とが同じ階。もうあきれ返りました。
ここで赤ちゃんを産む人は、皆さん偉いですよ!!
私の言っている保険は、多分、労働者は皆入ることになっている社会保険のようなものでIKAが一番有名だと思いますが・・・旦那さんも入っているのではないですか?うちはエンジニアの保険で、ツィメデというのですが、他にも職業によって、色々な保険の種類があるようで、それによって、待遇も違ってくると思います。旦那さんの家族保険みたいなものに加入してないですか?そしたら、PMさんもなんらかのお金はもらえると思いまよ。
プライベートの保険では、自然分娩では出ないと思いますけど、帝王切開ならば間違いなく、保険金が出ます。
保険に入ってなくて、個室だったなんて・・・すごい出費だったでしょうね。まあ、母子ともに健康ならすべては「めでたしめでたし」です。ただ、公立でも医療水準が劣るわけではないので・・・色々うるさい義姉でも、いつも病気の時は公立です。子供用の公立病院「ぺドン」も評判いいですよね。
写真の件は・・・一応、患者の許可をとるべきですよね。
ドイツで産んだ人は、やはり絶賛していました。すべて無償で、産んだ後のいろんなケアも充実していると言ってました。まあ、それだけ国民の税金も高いのかもしれませんが。
ギリシャの場合は、私の印象では、公立は施設がぼろい、メンテが不備、公務員なのでサービスが悪い、でも、医療水準は劣るわけではない、という感じです。
私は長女は北米、次女は日本で出産しましたが、ギリシャの医療費を見てびっくりしました。北米では妊娠検査で20ドルくらい払えば、その後の検査、出産経費、入院費用も保険で全てカバー。まあ、だから自然分娩だと24時間、帝王切開では48時間で退院させられますが… 日本ではギリシャ同様、妊娠は病気ではないので保険ではカバーされず、毎回の検査、出産・入院費用等(東京では約40−60万円)、かなり払いましたが、出産育児費用で30−40万円返ってきました。
特にギリシャでは、一家の平均収入が日本よりかなり低いのに… ギリシャの一般家庭はどう生計を立てているのかと、よく不思議になります。ドクターへのお礼金というのもギリシャらしいですよね。どうも納得はいきませんが…
アメリカ暮らしは落ち着きましたか?
アメリカの人は退院が早いと思っていたら、退院させられちゃうわけですね。知り合いの米人も、次の日に、自分で車を運転して帰っていたので、びっくりしたものです。
こうして比べると、本当に、ギリシャの私立の費用はとんでもなく高いですね。ギリシャ人の生計の立て方・・・全くもって謎です。


