2009年10月20日
エーゲ海の真珠、ミコノス島
今日はクルーズ船の停泊地、ミコノス島の紹介です。クルーズだと、夕方から夜のほんの数時間の滞在なのですが、正にギリシャの島のイメージそのもの!とも言えるこの島は、できれば、夏なら2−3泊はしたいところ。最近では、俳優の石田純一さんが、プロゴルファーの東尾理子さんにプロポーズをした場所としても有名で、ミコノス島は、そういうロマンティックな雰囲気があるリゾートアイランドです。

(この写真は、前々回滞在したミコノス・グランド・ホテル)
エーゲ海に浮かぶミコノス島は、この数十年の間に、世界中から観光客が押し寄せる超人気の島となりました。約40程の島からなるキクラデス諸島の中の一つで、ファッショナブルな人達やゲイが集まるところとしても有名です。キクラデスという名前は、聖なる島・デロス島というミコノス島近隣の小島を中心に、島々がキクロス(円)を描いて散らばっていることに由来しています。
照りつける太陽と透き通る紺碧の海、個性豊かな数多くの美しいビーチ、海と空に映える白い家並み、ランドマークともいえるカト・ミリの風車、センスの良いおしゃれなブティック、おいしいシーフードレストラン、若者に人気のナイトライフ・・・夏のミコノスは、昼も夜もホットな島です。
港の前に広がるミコノス・タウンは、ワクワクが一杯詰まった場所。鮮やかなピンクのブーゲンビリアに彩られた迷路のような細道は、車は通れず、迷子になりながらブラブラ散策するのも楽しみ。

おみやげ物屋さんを冷やかしたり、リゾートにぴったりな服やアクセサリーを探したり、青や赤の屋根が可愛らしい教会をのぞいたり、路上の猫と戯れたり、海辺のカフェで夕日が落ちるのを見つめたり・・・日頃の疲れがとれて、体も心もリラックスしていくのが分かるでしょう。ちなみに、夕日の名所は、リトルベニス。イタリアのベニスに似てる??ことから名付けられたのでしょうが、その真偽はさておき、ここからの夕日は最高!左側には名物の風車も見え、海辺のカフェやタベルナに座り、のんびりと暮れなずむミコノスの夕景を堪能するのも旅の醍醐味です。

昼間は、ビーチホッピングも楽しみ。バスやボートを駆使して、アギオス・ヤニス、オルノス、プラティス・ヤロス、プサル、パラダイス、スーパーパラダイス・・・などのビーチを巡って、お気に入りのビーチを見つけるのも良いですね。ビーチによってかなり雰囲気が違い、水はあくまでも澄んで美しく、真夏でも冷たく、魚が泳ぐ姿も見られます。
夏のミコノスは、夜になると、また活気づいて、別の顔を見せます。深夜まで営業する店も多く、バーやクラブからは、若者向けの騒々しい音楽が流れ、日焼けしたおしゃれな人たちが闊歩する白い石畳の迷路は、独特のヨーロッパリゾートの雰囲気を持っています。
また、時間があるならば、ボートに乗って小一時間で行ける、お隣の遺跡の宝庫、デロス島もお勧め。小さな無人島ですが、太陽神アポロンと月の女神アルテミス(双子)の誕生した場所とされ、古代、エーゲ海の中心地として繁栄していたので、デロスのシンボルであるライオン像を始め、島全体が遺跡とも言える、大変貴重な島です。ユネスコの世界遺産にも指定されています。
ちなみに、私がミコノスに初めて訪れたのは12月の冬真っ盛り。大雨、強風で、歩くのもままならない天気で大ショック!冬場は天気も悪いことが多く、おまけに店もホテルもたいてい閉まっているので閑散としてもの寂しく・・・ですから、冬場は避けた方が良いかも知れません。また、ミコノスの象徴ともいえる白い町並みも、夏のシーズン前に毎年塗り替えられるため、シーズンオフの冬場はくすんで見えるのです。でも、この冬があるからこそ、街が息を吹き返す夏の光と賑わいが、愛おしいものに思えます。

(昼間のリトルベニス)
ギリシャに滞在していた作家の村上春樹が書いた「遠い太鼓」「スプートニクの恋人」などを読むと、ギリシャの島のイメージが浮かびますので、旅の気分を盛り上げるのにお勧めです。
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2009年10月16日
憧れのエーゲ海クルーズ(その2)
前回からの続きです。
3)言葉の問題は?
言語は、私が行った時は日本人スタッフが乗船していましたし、日本語のアナウンスもありました。船内ニュースも日本語版があるので安心です。レストランなどでは、簡単な英語ができれば大丈夫。夜のフルコースの食事の時メニューを選んだり、飲み物を注文する時は、英語は必要です。
寄港地でのオプションは、日本語ツアーはありませんでしたが、英語・フランス語・スペイン語・ギリシャ語、などがありました。
4)船は揺れる?船酔いが心配。
これは、本当に天気次第です。いくら大型船で揺れは少ないと言っても、海が荒れればかなり揺れるそうです。天候が悪いと、予定が遅れたり、危険だという理由で寄港地に上陸できない場合もあるそうです。幸い、私が行った時は、船が動いているのか止まっているのかも、風景を見なければ分からないほど安定していましたが、天候が悪い時に乗った人は、ひどい揺れに耐えられず、最初の寄港地のミコノス(写真下)でクルーズを放棄し、自費でアテネにとんぼ帰りしたそうです。旅にリスクはつきもの・・とはいっても、それは残念ですね。

5)食事は?
世界各国からの観光客が集まるため、基本的に食事は無国籍。といっても、やはりギリシャらしいものも含まれています。朝と昼はビュッフェ。食べる場所も、2カ所のレストランとプールサイドがあり、なかなか充実しています。

昼は、プールサイドでハンバーガーやホットドッグ、ピザ、タコス、パスタなど、軽食を楽しめます。昼食が終わったと思ったら、消化もしないうちに(!?)ティータイム。コーヒーやお茶とともに、ケーキやサンドイッチのビュッフェがあるので、ご飯代わりにもなります。
2日目、3日目の夕食はフルコース。前菜、スープ、サラダ、メイン、デザートまで、それぞれ好きなものを選んで注文するコース。ベジタリアンメニューもあります。下の写真は、フルコースを頂くメインレストランです。

全般的なお味の方は・・・私と旦那だけの意見では、中の上??個人的にちょっと残念だったのは・・・中国人スタッフがたくさん乗務していたのに、中華料理は無し。ビュッフェに1―2品位、中華を入れても良いのになあと思いました。
ちなみに、船内にはアルコールの持ち込みは禁止で、ミネラルウォーターや別オーダーの飲み物代は別料金になります。
6)服装は?ドレスコード(服装の規則)はある?
とてもカジュアルなクルーズなので、ほとんど服装は普段通りでOK。でも、夕食時は、男性は半ズボン不可、レストランは水着禁止、程度の規則はあります。夕食時は、ドレスアップしても浮かないし、かといって、普通の格好でも気後れしない感じ。どちらでも良い雰囲気なので、気が楽でした。でも、これは、船によって違うと思うので、ちょっとした正装も1着は持参しておいた方が良いかも知れません。
7)支払いやチップは?
船内ではお金を持ち歩かないで済むように、最初に船上口座を開きます。実際には、クレジットカードの登録か、現金のディポジット(預け入れ金)を行います。その後は、ルームナンバーだけで船内の会計はすみ、クルーズ最後に部屋に請求書が届きます。これは、このクルーズ会社だけのシステムなのか、他社もそうなのか、分かりませんが・・・ちょっと注意が必要です。請求書に、チップの代金(大人一人当たり、1日8ユーロ)が、あらかじめ含まれているのです。ということは、良くチェックしなければ、自動的に、うちは大人2人の3日間で、48ユーロもチップを払うことになってしまいます。
チップというのは、相手から要求される物でもないし、額を指定されるのも変なので、請求書にあらかじめ入っているというシステムに疑問を感じますが、会社側も、チップの額は変更自由、ということは言っています。ということで、チップの額を変更したい人、または、個人的に払いたい人は、このチップ額の変更願(チップ額を0にすることも可能)を書いて提出しないといけないのです。恥ずかしがる必要はありません。ちなみに、うちは、請求書のチップ額を0にし、掃除をしてくれたメイドさんが良い人だったので、その人に個人的に渡しました。このシステムは、個人旅行の人だけのものかもしれません。グループツアーの方は、また、別の規程があるかもしれませんので、そちらに従って下さい。
8)寄港地の様子は?
ミコノス島、ロドス島、パトモス島、トルコのクシャダシについては、また、次回以降の記事にアップします。

今回ご紹介したルイス・クルーズ社の他にも、リーズナブルな価格設定のイージー・クルーズ、エーゲ海専門のゴールデン・スター・クルーズなど、別のクルーズ会社もありますので、ギリシャの思い出に、来年の夏あたり、エーゲ海クルーズをご検討されてはいかがでしょうか。
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2009年10月15日
憧れのエーゲ海クルーズ(その1)
「エーゲ海」・・・その言葉の放つ魅惑的な響きとイメージは、人を夢と空想の世界へいざないます。紺碧のエーゲ海に浮かぶ島々を回りながら過ごす優雅なクルーズと言えば、一生に一度は経験したいと思う方も多いのではないでしょうか?でも、「値段が高い?船酔いは?食事は?言葉は?ドレスコード(服装)は?」など、色々な疑問や不安もありますよね。
実は、私もギリシャに長く住んでいるのに、なんとなくクルーズというと高すぎて手の届かないイメージがあって敬遠していたのですが、この夏、初めて3泊4日のお手軽クルーズをしてきましたので、皆さんがお持ちではないかと思う疑問について、体験談をご紹介します。私の経験による独断ですが、ご参考になればと思います。

1)値段は高い?
今回のクルーズは、キプロスのルイス・クルーズ社が運航するもの。ルイス社は、ギリシャのピレウスやイタリアのジェノバなど4港を拠点に、エーゲ海・地中海クルーズを運航し、短期から長期クルーズまで、多彩な日程とコースがあります。私が乗ったクルーズは、ミコノス島、ロドス島、パトモス島、トルコのクシャダシを巡るショートクルーズ。ルイス社保有の客船11隻のうち、今回の船はアクアマリン。フィンランド製23トンの中古船で、最大乗客数は1200名ほど。内装は、華美な豪華客船というイメージはあまりなく、気軽に利用できます。値段は、時期、キャビン(部屋)の広さや場所、種類によってかなり幅があるようですが、我が家は「1家4人が一部屋に眠れれば良い」ということで、窓なし、シャワーとトイレ、二段ベッドとダブルベッド付きの質素なキャビン。床のフリースペースは一畳ほどしかないので、かなりきつい印象ですが、引き出しやクローゼットが充実しているので、スーツケースから物を出して整理整頓すれば大丈夫。この安いキャビン(部屋)なら、クルーズ料金にホテル代、全食事代、交通費、船内アクティビティー代が含まれていると思えば、普通に旅行するのと変わりないような値段です。下の写真は、窓付きツインのキャビンです。

はじめは基本料金の安さに逆にびっくりした位なのですが、それほど人生は甘くありません。高いのは寄港地のオプショナルツアー。限られた時間で効率良く回るために、かなり高い料金設定で、このオプションのツアーだけで、家族4名で400ユーロ近くかかりました(涙)。これでも、全部のオプションを申し込んだわけではなく、フルで申し込めば、倍くらいかかります。でも、船に乗り遅れる心配はないし、タクシーの値段交渉をしたり、観光名所を探し回ったり迷ったり・・・という時間と労力を考えれば、ガイドの説明もついているし、仕方ないですね。
総合的に見れば、クルーズ会社・旅行時期・オプショナルツアーの選択・キャビンのレベルにもよりますが、3泊で4カ所も行ける効率の良さ、全食事付き、宿泊費、交通費、娯楽費込みと考えれば、値段は、決して高くはないと思います。
2)スケジュールは?退屈?それとも慌ただしい?
金曜日の午前11時に、アテネ市内から30分ほど離れたピレウス港出航で、翌月曜日の早朝に帰還する、下記のような3泊4日の日程。
金曜日 11:00 ピレウス港出航 18:00〜22:00 ミコノス島
土曜日 9:30〜19:30 ロドス島
日曜日 6:30〜10:00 パトモス島 14:00〜18:00 トルコ クシャダシ
月曜日 7:00 ピレウス港到着
3日間で4カ所も寄港するので、はっきり言うとかなり慌ただしく、優雅にゆっくりしている暇はありません(笑)。というか、数ある選択をあれもこれも・・とこなそうとすると、大変です。何かを諦める気があれば、もちろんゆっくりできますが・・・3度の食事の他に、ティータイム、様々な船内イベント(ギリシャ語講座、ギリシャダンス体験(下の写真)、ゲーム、料理実演、ナイトショーなど)、夜のスナックタイムまであるのです。

船内にはプールやカジノ、サウナやマッサージ(別料金)、エステ(別料金)、ショップ、インターネットコーナー(別料金)、子供のプレイルームもありますし、ミコノス島やパトモス島には、ボートに乗り換えてのピストン輸送とういうこともあり、順番待ちの時間もかかります。毎日配られる船内ニュースで、スケジュールや注意事項を確認しておくのは必須。避難訓練、重要事項の説明会があったり、下船手順やイベント情報、寄港地のガイド的説明や地図・・・など、ちゃんと目を通しておかないと、痛い目に遭います。ちなみに、オプションを申し込まなかった我が家の旦那と子供は、早朝寄港地パトモス島へのボートの最終乗船時間を確認しなかったために、島に上陸できませんでした・・・・
私はといえば、夜まで体力が続かず疲れ果て、見たかったナイトショーを見逃しました(涙)。そして、プールサイドで優雅に読書でもしようと持って行った本など、一文字も読みませんでした(笑)。

(次回に続く)
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2009年08月14日
エギナ島 日帰りの旅(その2)
(前回からの続きです)

エギナ島の聖ネクタリオス修道院は、寄付だけで建てられた立派な修道院で、アギオス(聖)・ネクタリオスを祀っています。彼は、20世紀初頭に亡くなったばかりの最近の人で、死後、遺骸がいつまでも腐敗しないで残っていたそうで、後にギリシャ正教会によって聖人と認められました。中には、彼の遺骸の一部が安置されていて参拝者が後をたちませんが、観光地ではないので静粛に・・・ちなみに、エギナ島の特産・ピスタチオナッツは、外国生活も長かったこの聖人が国外より持ち帰り、エギナ島に根付かせたと言われています。

アフェア女神を祀るアフェア神殿は、紀元前5世紀頃に建てられた、保存状態の良いドーリス式の神殿。アギア・マリーナビーチからピレウス港まで見渡せる、眺めの良い小高い丘に建っているので、気持ちが良いです。大理石ではなくエギナ島産の石灰岩でできており、現在でも、24本の柱が残っています。この神殿と、アテネのパルテノン神殿、スニオン岬のポセイドン神殿は“holy triangle(聖なる正三角形)”を構成しており、この場所に建てられたのは偶然ではないと考えられています。ここからの重要な発掘物・彫刻は、ドイツ(ミュンヘン)の彫刻館と、エギナ島内の博物館に納められています。

この丘の急斜面を下ったあたりに、エギナ島では一番有名なビーチ、アギア・マリーナがあります。遠浅の砂浜に沿って、カフェやレストラン建ち並び、リゾート地の雰囲気です。カフェに席をとって、海に行ったり来たりできるのが便利です。ただし、あまりビジター用の設備は整っていません。
ビーチだけが目的なら、ピレウス港から、アギア・マリーナビーチ直行の船も出ています。

バスで移動する場合は、帰りの時間、乗り場を必ず確認して下さい。
アギア・マリーナは、時刻表どころか、バス停の表示さえないので・・・また、席取りのために、早めに並んだ方が良いでしょう。炎天下、冷房もない古いバスで悪路を行くので、立っているとかなり疲れますが、バスの車窓からは、ピスタチオ、オリーブの木が豊かな田園風景が広がり、のどかなギリシャの田舎の風景が楽しめます。
アテネの喧噪とは全くかけ離れた、ギリシャの島、田舎を満喫できる日帰りの旅。
エギナ島の他に、ポロス島、イドラ島も周遊するワンデークルーズもありますが、とにかく慌ただしいのが玉に瑕。1日、同じ島でゆっくりするのも良いですよ。
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2009年08月12日
エギナ島 日帰りの旅(その1)
ギリシャには、数え切れないほどの島がありますが、アテネから日帰りで行くとしたら、サロニコス諸島の一つ、エギナ島がお勧め。風光明媚でビーチや遺跡もあり、船の便数が多くて便利。何より、高速船でピレウス港から40分という近さで、ギリシャの島の雰囲気を満喫できるのが魅力です。エギナは、古代、貨幣を早くから鋳造して繁栄を極め、本土のポリス・アテナイにとって宿敵とも言うべき力を持っていました。また、この島は近代ギリシャ独立の際、最初に首都が置かれたところでもあります。

アテネ中心地からLine1の電車に30分ほど乗って、終点のピレウス駅で下車。降りたところから斜め左側にエギナ島行きの乗船ゲートがあります。夏場の金・土・日曜日は混むので、チケットは事前に買っておいたが無難ですが、平日なら、港に着いてからの購入で大丈夫。チケット売り場がたくさん並んでいるので、そこで一番早い船のチケットを購入すればOK。フライングドルフィン(写真下)という高速船なら40分、大型船なら1時間半ほどで到着です。

多くのクルーザーが停泊している港と可愛らしい街並が船から見えてくると、心もウキウキ。着いてすぐのエギナタウンには、港に沿って、カフェやお土産物屋さんが軒を連ねています。この島は、ピスタチオナッツが名産で屋台でも売っています。値段は高いのですが、他のと食べて比べてみると、エギナ島産ピスタチオのおいしさを実感します。うちの子供達も、「全然違うねー!」と言って、病みつきです(笑)。色々店はあるのですが、粗悪品もあるので要注意。ナッツの横ではなく、頭の方がぱっくりと大きく開いているのを選んで買って下さいね。このピスタチオを使った薄緑色のアイスクリームも、なかなかおいしいです。
エギナタウンを右側の方に歩いていくと、小さな魚市場があり、そこには朝捕れた新鮮な魚が並び、まわりには、シーフードのレストランが並んでいます。エギナ島に来たら、必ず食べて欲しいのがタコ。シンプルな炭火焼き、ゆでてビネガーとオレガノ、オリーブオイルで食べるのも、本当においしいです。お酒は、ギリシャの蒸留酒「ウゾ」がとっても良く合いますが、かなり強いので、後で泳ぐ時や、日中は避けた方が良いかも知れません。
港から一本内側に入った通りにも、かわいらしい店やレストランが並び、散策も楽しいです。

港を降りて左側に行くと、コロナビーチという小さなビーチがあるので、時間がない時に、ちょっとだけ海水浴を楽しみたい人にお勧め。観光用の馬車も、子供は喜ぶかも知れませんね。コロナビーチの手前にあるバス停から、エギナ島の見所、「聖ネクタリオス修道院」「アフェア神殿」「アギア・マリーナビーチ」へのバスが出ます。このバスは、かなり老朽化しており乗り心地も良くありませんが・・・15分ほどで聖ネクタリオス修道院、30分ほどでアフェア神殿、40分ほどで終点のアギア・マリーナビーチに着きます。(続く)
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2009年07月20日
必見!アクロポリスの新博物館 (その3 パルテノンギャラリー)
(前回からの続きです。)
さて、ここまで見て、2階のカフェで一服するも良し。アクロポリスの実物を眺めながら、飲み物や軽食を楽しめます。バルコニーに出ると、眼前にそびえるパルテノン神殿は圧巻!この場所に博物館ができて、本当に良かったなと思います。ただ、夏は屋内の方が冷房がきいていて過ごしやすいです。お値段の方も、なかなかリーズナブルです。

そして、3階のパルテノン・ギャラリーでは、パルテノン神殿の内側を飾っていた東西南北のフリーズ(帯状浮き彫り彫刻)、外側フリーズのメトープ(浮き彫り額)、破風(東側正面と西側正面の三角形の屋根部分)に施された彫刻を、存分に鑑賞することができます。特に、東側内側フリーズのパンアテナイア祭の行列を描いた彫刻は有名で、チケットのデザインにも用いられています。

このギャラリーは、パルテノン神殿の模型のようになっていて、彫刻が、横に見える実際のパルテノン神殿と同じ方向・形・比率に配置され、実際の神殿のどこに、どの彫刻があったのかが分かるしかけになっています。フリーズの装飾は、ギリシャ古典期彫刻の極みと言われ、細部の表現力、躍動感、バランス、力強さ、ストーリー性など、人を惹き付けてやまない魅力にあふれています。

そして、この階には、全世界に向けて、ギリシャからの熱いメッセージがこめられています。彫刻の黄色っぽい部分は本物ですが、白い部分は複製で、わざと、その違いがはっきり分かるようになっています。そう、この白い部分は、実はイギリスの大英博物館に所蔵されているのです。ギリシャのトルコ統治時代に、コンスタンチノープルの英国大使であった当時のエルギン卿が、パルテノンの彫刻を破壊してイギリスに持ち帰ってしまったのです。ギリシャは、イギリスに対し今までずっと返還を迫ってきましたが拒否され、交渉はうまくいきませんでした。今回は特に強硬に、この素晴らしい新博物館オープンに際し、パルテノン彫刻(通称エルギン・マーブル)の返還を強く要求していたのですが、イギリス側は返還する気は全くないようで、「貸し出すのは可能。でも、その後は永遠にイギリスの所有とする」というような条件を出してきて、ギリシャ国民は大いに怒ったのでした。
私も実際に、一つの彫刻がギリシャ側とイギリス側に分断されていたりするのを目の当たりにして、とても心が痛みました。この新博物館オープンを機に世界的に注目され、世論が高まって、いつの日か、ギリシャの文化遺産が故郷に戻ることを願っています。
今年中は、できるだけ多くの方にギリシャの至宝を見て頂こうというわけで、入場料はたったの1ユーロ!是非、訪れてみて下さい。
アクロポリス博物館
場所: 15 Dionysiou Areopagitou St.
地下鉄 ライン2(赤ライン)「アクロポリ」駅下車すぐ
Tel: 210−9000901
入場料: 2009年中は1ユーロ
開館時間 : 8:00―20:00 (19:30最終入場)
休館日 : 月曜・祝祭日 (1/1 3/25 復活祭の日曜日 5/1 12/25 12/26)
公式HP:http://www.theacropolismuseum.gr
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2009年07月19日
必見!アテネの新「アクロポリス博物館」(その2 博物館の概要)
新アクロポリス博物館は、先月6月20日に著名人や各国の要人などを招いて、華々しくオープニングセレモニーが行われたのですが、この日は、正にギリシャの歴史に残る大切な記念すべき日。実は、この待ちに待った晴れの日を迎えるまでには、苦難の歴史がありました。

(最上階のガラス窓には、アクロポリスにあるパルテノン神殿が写っているのが分かりますか?)
文化省大臣であるサマラス氏の言葉の通り、ギリシャの独立から188年、コンスタンティノス・カラマンリス首相がこの地に新博物館を建設すると決定してから33年、メリーナ・メルクーリ(元女優で、後、文化省大臣)がエルギン・マーブルの返還をイギリスに要求し、その夢の実現に向けてキャンペーンを行ってから27年、アクロポリスの新博物館はギリシャの悲願でした。アクロポリスはギリシャの誇り。そのシンボルとなる博物館は、単なる建物ということではなく、ギリシャの理想、価値観、アイデンティティー、精神、威信を賭けての大事業だったのです。今まで丘の上にあった小さな旧博物館では、大切な文化遺産を全部展示することもできず、ギリシャのパルテノン神殿の彫刻群(通称エルギン・マーブル)をたくさん所蔵している大英博物館にその返還を求めても、「ギリシャには、貴重な彫刻を展示・管理できる場所もない」と一蹴されていたのです(涙)。
1976年に新博物館の建築に踏み切ってからも、建築の入札は難航し、建築中に新しい遺跡が見つかったり、立ち退き問題で裁判になったりで工事も遅れに遅れ、2004年のアテネオリンピックに間に合わず・・・これは本当に残念でした。オリンピックが過ぎてしまえば、さしあたって急ぐ必要もないか・・・という感じで、いつ開館するのかと気をもんでいたので、この夢の実現は、ギリシャ人でない私にとっても、本当に感無量です。

有名なスイスの建築家ベルナール・チュミ氏等が設計したこの新アクロポリス博物館は、遺跡とは対照的な現代的デザイン。展示物が主役になるようにと建築物の無駄を排除し、わざと無機質な雰囲気にしているような印象を受けます。コンクリートとガラスを多用し、自然光を重用視して、展示彫刻をできるだけ美しく見せる工夫がなされています。建物の下で発掘された遺跡も、ガラス張りの床にして見学できるようにしたのも、なかなかのアイデアです。総床面積は2万5千平方メートルで、手狭な旧博物館に比べ、展示スペースは約10倍もの広さ。建築費用はなんと1億3千万ユーロ(約175億円)で、正に国家一大事業!その夢にかけた意気込みを感じます。
さて、博物館の構成ですが、下記のようになっています。話題のスポットなので、相当混んでいるかと思いましたが、私が訪れた平日の午前中は、ツアー客が到着する時以外は、割合ゆったりと見られました。
グランド・フロア:カフェ、ミュージアムショップ、シアター、クローク
アクロポリス・スロープ ギャラリー (アクロポリスの丘 岩壁
斜面からの発掘物)
1階(日本でいう2階): アルカイック・ギャラリー
(紀元前7―5世紀、アルカイック期の彫刻)
プロピレア(前門)、アテナ・ニケ神殿、エレクティオン
からの発掘物、彫刻
紀元前5世紀〜5世紀の発掘物
2階: カフェ、ミュージアムショップ
3階: シアター
パルテノン・ギャラリー
(パルテノン神殿の破風・メトープ・フリーズの浮き彫り彫刻)
たくさん写真を撮ろうと意気込んでいたのですが・・・3階以外は、フラッシュなしでも撮影は禁止されていていたので、残念ながら写真のご紹介はできません。3階のパルテノン・ギャラリーだけはフラッシュなしでの写真撮影が可能です。放送でも何度も注意が流れていましたし、警備員も見張っていましたので、ご注意下さい。
古代より、アクロポリスは市民の信仰の対象で要塞でもあり、様々な神殿や神域があり、その周りに街が形成されました。1階にあがる最初のスロープでは、アクロポリスの周囲にあった街や神域の遺跡から発掘された、紀元前のアテネ市民の日用品や、アクロポリスへの奉納品、神域からの発掘物が展示されています。下のガラス張りの床からは遺跡が見えるので、昔のアテネの街並や市民の日常生活の様子を想像しながら歩くのが楽しいです。ひときわ目を引くテラコッタのニケ(勝利の女神)像2体(1−3世紀)は、大変保存状態も良く美しいです。

スロープをのぼりきった1階(日本でいう2階)は、アルカイック・ギャラリー。天井の高い明るいスペースに、柵もなくガラスケースにも入っていないお宝の彫刻が惜しげもなく展示されており、至近距離から細部を鑑賞することができます。でも、くれぐれも展示物には手を触れないように!これらの彫刻の多くは、神・神殿・神域への奉納品で、奉納した人の名前や職業が書かれていたりします。壁際に一列に並べるのではなく、広い展示スペースの真ん中に点々と作品を配したこの展示方法は本当に素晴らしいと思います。彫刻の後ろ姿、横からの姿、衣服のドレープの細部、編んだ髪の毛や体の細部、昔の彩色を彷彿とさせる模様など、貴重な彫刻の細部を、色んな方向からくまなく観察することができ、「神への奉納品は完璧でなければいけない」、という当時の哲学を実感します。また、全面ガラス張りの室内なので、時間帯によって微妙に変わる自然光の中での陰影の鑑賞も、別の楽しみと言えそうです。
ここの見所は、アルカイック期(紀元前7−5世紀)の彫刻。コレーと呼ばれる美しい乙女像の数々、青年像、アテナ像、「仔牛をかつぐ青年」など、どれも悠久のバランス美にあふれています。「カリアティデス」と呼ばれるエレクティオンのポーチに立っていた少女像のオリジナル(パルテノン神殿にある像はコピーです)、ヘラクレスの破風彫刻等もこの階で見られます。
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2009年07月15日
必見!アテネの新「アクロポリス博物館」(その1 アクロポリスの歴史)
今、アテネ一番の話題は、6/20にオープンしたばかりの素晴らしい「アクロポリス博物館」!!
博物館の説明をする前に、今回は、アクロポリスの歴史をちょっとご紹介しましょう。
アクロポリスとは、ギリシャ語で「(古代)都市の一番高い場所 」 の意味で、ギリシャの様々な都市で、古代から城塞・神域・権力者の住居などに利用されてきました。その中でも、アテネのアクロポリスは最も有名で、ユネスコの世界遺産に指定された、アテネのシンボルとなっている丘(海抜155m)です。
新石器時代(紀元前4000年〜)から人が居住し、ミケーネ時代(紀元前15―12世紀)には王の宮殿や城壁がありました。その後、ポリス(都市国家)の時代(紀元前8世紀)には神域となり、現在残っている建築物は主に紀元前5世紀から2世紀に造られたものです。

現在アクロポリスの丘に残っている遺跡の中で最も有名なパルテノン神殿(写真上)は、アテネの都市の名前の由来ともなっている「アテネ女神」を奉る壮麗な神殿です。アテネの黄金時代を築いた大政治家ペリクレスの命で、紀元前5世紀頃、イクティノスとカリクラテスの設計により建設されました。今は白っぽい大理石の色が残っているだけですが、当時は美しく彩色されていて、フィディアス作の12mとも呼ばれる黄金と象牙のアテナ像が中に安置され、その他にも信奉者からの奉納品である素晴らしい彫刻や贈答品を所蔵する豪華絢爛な神殿で、様々な祭儀が行われる市民の信仰の対象でした。
丘の上には、パルテノン神殿の他にも、下記のような重要な遺跡があります。
1)プロピレア(神域への入り口となる西側の前門)

2)アテナ・ニケ神殿(カリクラテスの作である「勝利のアテナ」を意味するイオニア様式の神殿)
3)エレクティオン神殿(エレクテウス王にちなんで名付けられ、カリアティデスと呼ばれる、6体の優雅な乙女像がポーチに配されている。現在、エレクティオンの屋外にある彫刻はレプリカで、オリジナルは、博物館内に展示)

このアクロポリスですが、破壊と略奪の歴史に彩られ、今、この形で残っているのが奇跡的とも思える位です。4―5世紀、ローマ帝国の支配下ではキリスト教が国教になったため、破風部分を破壊し十字架を配してキリスト教の教会に改築され、15世紀からのトルコの支配下では、今度はイスラム教のモスクに改築されて使用されました。でも、一番致命的な打撃は、火薬庫としても使用されていたために、17世紀にヴェネチア軍の砲撃を受けて破壊された時でした。
また、19世紀には、トルコ統治時代の大使であったイギリスのエルギン卿が、フリーズ(神殿上部の、帯状浮き彫り彫刻部分)の半分と、破風部分を壊してイギリスに持ち帰ってしまいました。その彫刻群は、今では大英博物館に所蔵されていて、ギリシャ政府は、何十年にもわたり返還を迫っています。
このような波瀾万丈の歴史を持つアクロポリスの丘。その古代からの建築物、彫刻、日用品など、世界の至宝とも言える発掘物が一同に集められたのが、この「新アクロポリス博物館」なのです!!
2009年06月17日
エーゲ海 ワンデークルーズ
先日、友人が遊びに来てくれたので、一緒にワンデークルーズに行ってきました。
日本からギリシャに旅行される方の、大抵のパックツアーに組み込まれているエーゲ海ワンデークルーズ。もちろん、フリーで来ても、こちらのホテルや旅行会社から申し込むことができます。かなり、慌ただしいスケジュールではありますが、「ギリシャに来たら、やっぱり海と島を楽しみたい、でも、時間が・・・」という忙しい旅行者にとっては、便利なクルーズです。
朝7時頃、ホテルから送迎バスでピックアップしてもらい、ピレウス港から乗船。周遊する3島は、アテネ近郊のエギナ島、ポロス島、イドラ島。日によって、ルートは変更になることもあります。

私の行ったツアーは、まず、イドラ島上陸。ピレウスから4時間ほどかかるので、結構、ゆっくりできます。船にもよるのかもしれませんが・・カフェの食べ物はあまり充実していないので、朝ご飯は持ち込みがお勧め。アテネのパン屋さんで好きな物を買い込み、船上で青い海を眺めながら、ゆっくり朝食を取りましょう。船は3階建てで、一番下はソファのある、落ち着いてゆったりした作り。2階は、食事の場所ともなるカジュアルレストラン風。フォリフォリのショップもあります。最上階は、デッキとカフェで、夏ともなると、ずっとはいられないほど日差しは強いですが、風が気持ちよく、景色が楽しめます。これからのシーズンは混みますので、席取りは早めに!窓際の良い席はすぐ埋まります。席取り用の何か置く物(カバンでは、取られると困るので、取られても良いタオルなど)があると便利です。席を立つと、すぐ別の人に座られてしまうので、要注意。島に近づいたら、デッキに出て写真を撮りましょう!遠くから見る島が、だんだん近づいてくると、気持ちもワクワクしてきます。
イドラ島は、芸術家が愛してやまない美しい島です。どこをとっても絵になる風景で、映画「島の女」の舞台にもなりました。坂道の階段ばかりで、車が通れないので、移動はロバか徒歩!船主の館などの見所があります。1時間程度の滞在。

ポロス島は、小さい島ですが、緑豊かで美しい島。海岸沿いのカフェでのんびりするのも素敵。対岸ガラタスのレモンの森からの眺めも見所です。40分ほどの滞在。

エギナ島は、アテネから一番近く、日帰りでも充分楽しめる島です。ピスタチオナッツが名産で、やはり、他の物と食べ比べると、違いが分かります!ピスタチオアイスも、是非食べてみて下さい。保存状態の良い遺跡が圧巻のアフェア神殿は必見!有名な聖ネクタリオス教会などの見所や、美しいビーチもあります。なお、アフェア神殿は、オプションで別料金です。1時間半ほどの滞在。

1島目が終わったところで、船内で昼食。さて、船の食事ですが、食事付きと、食事無しのツアーがあるようですが、私の行った時は、食事付きで、サーモンのサラダ、チキン、デザート、でした。味は・・・あまり期待しないで下さい(笑)。島のタベルナ(食堂)でシーフードを楽しみながらの食事・・・というのも捨てがたいですが、何しろ、時間がないので、食べるだけでタイムアウトになってしまうかもしれません。
そして、3島周遊して帰途につくわけですが、最後は、ギリシャダンスと歌のお楽しみ。ギリシャの地方には、その土地の独特な衣装で踊る伝統的なダンスがあるのですが、それのパーフォーマンスは、結構盛り上がります。お客様の中から、飛び入りがあったり、みんなで輪になって踊ったり・・・乗船客の多い国の歌を、サービスで歌ってくれたり。ちなみに日本の歌は、「上を向いて歩こう」と、もう1曲はかなり古い歌らしく、私は知りませんでした。きっと何十年も、同じレパートリーなんでしょうね(苦笑)。

その後、自由に踊るフリータイム!がありましたが、なぜか、踊っているのは女性ばかり。まあ、こういう時は、楽しんだ者勝ちですね。そして、夕刻、またピレウス港に戻り、バスでホテル(あるいはホテルの近く)まで送ってくれるので安心です。
冬場はお勧めしませんが、今の季節なら、ギリシャらしさを満喫できますよ。
HYDRAIKI TEL: 210-3230100
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2009年06月14日
歴史に残る偉大なギリシャ人
最近、ギリシャの人気テレビ番組で、「メガリ・エリナス(Big Greeks)」という興味深いシリーズが終了しました。
この番組は、毎週一人、歴史に残る偉大なギリシャ人を取り上げ、その生い立ちや偉功を紹介してきました。そして、最終回には、その偉大なギリシャ人10人の中で、誰がNO.1にふさわしいか、パネルディスカッションで、それぞれの候補の擁護者が、熱い討論を繰り広げていました。その後、電話投票などにより、NO.1が決定されたのです。
さて、その最も偉大なギリシャ人10人とは??

1)カラマンリス (政治家) 現在の首相の叔父。長年に渡り首相、大統領など努め、ギリシャの西欧化政策を推進、経済成長に貢献。
2)アリストテレス (哲学者)プラトンの弟子。アレクサンダー大王の子供時代の家庭教師も務める。
後に、「リュケイオン」という学園設立し、ペリパトス学派と呼ばれた。
3)ベニゼロス (政治家) 1910年首相に就任、自由主義的な近代化政策を推進し、バルカン戦争では優れた外交手腕を発揮。アテネ国際空港の名前にもなっている。
4)カポディストリアス (政治家) ウィーン会議で活躍。ギリシャ独立戦争後、初代大統領に就任、国家統一に努めた。
5)プラトン (哲学者)ソクラテスの弟子。アテネ郊外に「アカデメイア」という学園を設立し、政治家を教育。著書に「国家」「饗宴」など。
6)ペリクリス (政治家)アテナイ帝国の軍事・外交政策、パルテノン神殿造営などで活躍した将軍。
7)パパニコラウ (医者) 婦人科の「PAP TEST」の開発者として、女性医療の向上に貢献。
8)コロコトロニス (政治家)ギリシャ独立戦争の英雄。
9)ソクラテス (哲学者)プラトンの師。著作はなく、プラトンの「対話篇」の主人公として登場し、哲学者としての言葉を残しているが、不明な点が多い。裁判により処刑。
10) アレクサンダー大王 前336〜在位のマケドニア王。東方遠征により、インダス河畔まで達する大帝国を実現。
日本人になじみの深いのは、歴史の教科書にも登場する哲学者達とアレクサンダー大王、でしょうか。「パップテスト」というのは、女性ならご存じだと思いますが、これが、発明したギリシャ人医師の名前からきていることは、案外知られていないかもしれません。個人的には、オペラの女王「マリア・カラス」が入っていないのが不満でしたが・・・
さて、この10人のギリシャ人、社会への貢献度はいずれも高く、甲乙は付けがたいのですが・・・最終的にNO.1に輝いたのは、「アレクサンダー大王」でした!!東と西の融合が高く評価されているようです。

日本でこのような番組をやったら、誰が日本のNO.1になるのでしょう?その時の、国民の価値観が反映されるので、興味深いですね。
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2009年05月30日
リカヴィトスの丘で楽しむアテネの夜景
観光に疲れて、ちょっと時間の余裕のある方にお勧めなのがリカヴィトスの丘。アテネの中心にそびえる丘で、頂上に小さな白い教会があるのが目印です。遊歩道もあって徒歩でも上れますが、かなり急なので、ケーブルカーがお勧め。タクシーでも行けますが、断られたり、料金をぼられたりすることが多いので、要注意です。

コロナキという、おしゃれな店やカフェが建ち並ぶ洗練された地区を散歩しながら抜けて、坂道を丘の中腹まで上ると、ケーブルカーの乗り場があります。頂上まで往復で6ユーロ。結構高いですが・・トンネルの中の急斜面を5分ほど上がって頂上に着くと、アテネの街と遺跡、アテネを取り巻く山(アテネは、実は盆地です)、遠くに海も一望できます。アテネの街は、昼間はあまり綺麗ともいえないので、夕暮れ時から夜景がロマンティックでお勧めです。近代オリンピック発祥の地、現在もアテネマラソンのゴールになるパナシナイコスタジアム、ゼウス神殿、アクロポリスのパルテノン神殿も遠くに見え、夜になるとライトアップされるので幻想的。私が行った日は、調度、海の方で花火が行われており、アクロポリスのバックに花火が見えていたのが素敵でした。
頂上にはアギオス・ヨルギオス教会という小さな白い教会やカフェ、レストランもあります。アテネ市内には、白い教会はあまりないので、この教会は、ギリシャのイメージにぴったりかも知れませんね。

丘の上にあるレストランは、有名なシーフードレストラン「ORIZONTES」(TEL:210-7227065)ですが、お値段は高め。夜景が綺麗で、雰囲気が良いので、特別なお食事にお勧め。首相の奥様が何かのパーティーを開いたりする、ちょっとセレブな場所です。

頂上からちょっとはずれたところには、野外劇場もあります。夏になると、様々な演目がここで催されます。雨の降らないギリシャの夏ならではのイベントですね。コンサートやバレエなど、夜風に吹かれながらの鑑賞は、開放的で、とても楽しい思い出になります。でも、ここでのコンサートは、往き来が不便なのが玉に瑕。帰りは深夜になるので、注意が必要です。
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2009年05月24日
ユーロビジョン・ソング・コンテストとサキス・ルバス
毎年、この時期に行われるヨーロッパの歌の祭典、「ユーロビジョン・ソング・コンテスト」のファイナルが、今年は5月16日(土)、モスクワで行われました。
日本では、あまり知名度がないかもしれませんが、ヨーロッパではかなり大きなイベントで、過去に、アバなどのグループを排出したことでも知られています。イギリスやドイツなどの大国は関心度が低いようですが、大半の国にとっては自国の宣伝に大変有効なので、力も入ります。それもそのはず、優勝した国が、次回の開催国になるからです。政治的に利用されているという批判や、出場国に対する疑問もありますが、今回は54回目、42ヶ国が参加しました。

予選で20ヶ国に絞られ、ファイナルでは、ノルウェー代表のアレクサンダー・ルイバク(Alexander Rybak)の「Fairytale」が、テレビでの視聴者投票と審査員投票の結果、他を大幅に引き離し、圧倒的な得票数で優勝しました。ちなみに、2位はアイスランド、3位はアゼルバイジャン。(上の写真は、第3位までの面々)ハリーポッター似のキュートな若者がバイオリンを弾きながら歌うその歌は前評判も高く、確かに、耳に残りやすい明るくポップなリズム。今、ギリシャでも、ラジオをつければ、しょっちゅうこの曲が流れてきます。一方、期待されていたギリシャは、残念ながら7位に終わりました。

このユーロビジョン、今回、ギリシャ代表で参加したのは、ギリシャのキムタク?(と私が勝手に呼んでいるだけですが)「サキス・ルバス」です。彼は、ケルキラ島(コルフ)生まれ、以前は体操選手という経歴もあり、筋肉質の鍛えられた肉体、その跳躍力やバランス感覚を生かした抜群のダンス、また、並はずれた端正な顔立ちとルックスで、1991年のデビュー以来、多くの女性ファンを魅了し続けています。今まで数々のヒットアルバムを出して多くの賞を受賞。海外遠征、他の大御所との共演、映画主演、CM出演など、とにかく、ギリシャの芸能界をいつもにぎわしている大スターです。2004年のアテネオリンピックでは、閉会式で歌と踊りを披露しました。
ギリシャは、2005年のユーロビジョンで見事に優勝したので、2006年の開催国になったのですが、その時はこのサキスが司会進行役を務め、ミーハーな私も、リハーサルを見学に行ったりしたものです。
実は、今回の彼のユーロビジョン・ソング・コンテスト出場は2回目。1回目は、2004年「Shake it!」というダンスナンバーで、見事に3位に輝きました。そして、今回は「This is our night」という曲で再挑戦、参加各国にも随分プロモーションツアーで周り、もっと上位を狙ったのですが・・・残念ながら、数々の強敵を相手に、7位に終わりました。それでも、42ヶ国中の7位なら、たいしたものですよね。美形故のスキャンダル、アジア女性との噂、など、色々と取りざたされたこともありますが、最近では結婚して女の子の赤ちゃんが生まれ、ちょっと落ち着いてきた感じでしょうか。
とにかく、マスコミ露出度が大きいので、ギリシャに来たら、雑誌の表紙や、新聞、ポスター、テレビ、CD屋さんの店先で、彼の顔を見かけるかもしれません。
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2009年05月13日
ギリシャの春、花のある風景
ギリシャの春は、美しく、短い季節です。
天候は不安定ですが、雨も良く降るので新緑は美しく、野草の種類の多さで有名なこともあり、色とりどりの花を、そこかしこで見かけます。

復活祭の頃から、市場に出回る花の種類も急に増え始め、アテネでも、少し郊外に行くと、都会とは思えない場所もあるんですよ。5月も中旬に入るともう夏の日差しで、ああ、今年も、大好きな春が終わってしまったと、ちょっと残念です。
マルーシの森と私が呼んでいる場所は、アテネ北部のマルーシという閑静な住宅街にありますが、あのアテネの喧噪とはかけ離れた楽園です。ここは、アンドレアス・シグロスという個人から寄贈された広大な自然公園で、遊具などは何もありませんが、オリーブ、モモ、ピスタチオ、ブドウ、松などの木がたくさんある自然豊かな森です。電車のLine1のKAT駅を降りて、KAT病院の横の道を10分も歩くと、キフィシアス通りという大通りに行き当たります。そこを渡った真ん前が入り口なのですが、本当に入っていいのかな?と思うほど地味で、一般公開している場所とはとても思えない(サービスがあまり行き届いていない)ところがギリシャらしいです。でも、中に入ると、こんな風景が・・・!!

この赤い花(ポピー)はギリシャ語ではパパルーナと呼ばれ、私の大好きな花です。復活祭の頃に咲くことから、「キリストの血」の象徴とも言われ、なるほど、その色は、あまりにも印象的で心を打つ濃い赤色です。それが、ギリシャのシンボルとも言えるオリーブの木の下に群生し、蝶が舞い飛んでいる様は、もう、夢のような世界。息を呑むほどの美しさです。
(「SYGROU ESTATE」182 KIFISSIAS AVE., MAROUSSI
TEL:210-8011146)
また、この下の写真の可憐な花たちは、「Veikou Park」という、アテネ市内の公園で咲いていたもの。色とりどりの小さな花が群生し、このままのデザインと色合いで、子供のワンピースを作ったらどんなに可愛いでしょう!でも、花の命は短く、2週間もすると、また全く違う風景になり、草茫々、花は枯れて種になり・・・という移ろいの早さです。

5月1日はメーデーでギリシャはお休み。ギリシャでは、この日には、野山にでかけて花を摘み、リースを作るという習慣があります。子供も学校に1輪ずつ花を持ち寄り、全員で大きなリースを作ったと喜んでいました。工作では花の冠を作って頭にかぶり、ご満悦。
うちの周りには、野山もないし、貴重な花を摘んでしまうのも気がひけるので、花屋で購入した日持ちするカーネーションとスターチスでリースを作りました。これは自己流の方法ですが、輪型の発泡スチロールにたくさん穴をあけて、そこに短く切った花を挿していくだけ。簡単なので子供も大喜び。これを、水をはった大皿の上に浮かせておけば長持ちもするし、真ん中にキャンドルでも浮かせれば、立派なデコレーションになります。普通は、ギリシャでは、バルコニーやドアのところにリースを飾ります。

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2009年05月04日
海の見える公園 フリスボスパーク
パスハの休みは、近場で子供の遊び場を開拓していました。
アテネ中心部は車が多くて息が詰まる、子供の遊び場が少ない、自然が少ないと嘆いていましたが、ちょっと足を伸ばせば、結構良い遊び場、散歩やリラックスができる場所があります。
フリスボスパークは、シンタグマからSEF行きのトラム(路面電車)で30分ほどの距離にある、海岸沿いの公園です。昔は、かなり古くてさびれた感じの場所でしたが、この数年で、かなりおしゃれな場所に生まれ変わりました。
トラムの「パルコ・フリスヴ(Parko Flisvou)」駅で降りると、駅前にすぐ広がる広大なスペース。
まず、子供連れに嬉しいのは、遊具の充実した公園。大きい子向け、幼児向け、とスペースの分かれた公園があり、新しい大型遊具が充実しています。アテネの公園では珍しい砂場、縄でできたジャングルジムのような遊具、チューブ型の大型滑り台、迷路のような遊具など、子供は喜んで走り回り、迷子になってしまいそう。これが無料なんて、本当に嬉しい限り!

そして、これまた素晴らしいのは、この4月にリニューアルオープンしたばかりのカフェ。トラム駅前にあるので分かりやすいし、とても広々としています。屋内スペース、屋根付き・屋根無しの屋外スペースがあり、これからの時期はかなり混みそうですが、ギリシャ人は屋外好きなので、屋内なら比較的空いています。屋外スペースの前は、柵で囲われた小さな公園になっており、幼児向けの遊具がたくさん設置してあるので、カフェと公園を行ったり来たりしながら、子供も大人も楽しむことができます。カフェといっても、飲み物だけではなく、ポテト、オムレツ、ポーク、サンドイッチ、トースト、パスタなどの軽食もあり、食事をすることも可能なので便利ですね。
カフェを出て左側に行けば、前述の遊具の充実した公園入り口がありますが、右側に行けば、芝生やベンチのあるオープンスペースもたくさんあるので、お弁当持ちでピクニックにも最適。
海沿いは遊歩道になっているので、食後のお散歩もお勧めです。でも、柵がないので、落ちないように気を付けて・・・夕暮れ時も夕日が素敵です。

ちょっと時間のある方は、隣のフリスボス・マリーナに足を伸ばせば、また違った風景に出会えます。海沿いの遊歩道をピレウス方面に歩いても行けますが、トラムの隣の駅「トロカデロ」駅前にあるピア・ワンという場所は、個人のクルーザーなどが係留されている港で、カフェやお店が一列に並び、お金持ちの白いクルーザーと海を眺めながらの散策やお茶も、おしゃれで格別です。ただ、こちらは子供向けではなく、大人向けの場所ですね。
ギリシャといえば海!と思っている方、子連れ旅行の方は、ちょっと足を伸ばす価値のある場所です。
トラム乗車の際は、チケットを買い、ホームにある機械で刻印することを忘れずに!無刻印が見つかると罰金を取られます。このチケットは、1時間半以内なら、他の交通機関(トローリー、メトロ、バスなど、但し長距離バスや空港バスなどは不可)でも有効です。また、下車する際は、バスのように降車ボタンを押さないと、通過する場合がありますのでご注意下さい。
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2009年04月29日
今年の我が家の復活祭(パスハ)
2週間の復活祭(パスハ)気分も一段落。今週から学校も始まり、通常モードのギリシャです。
先日の4月19日は、ギリシャ最大の宗教行事であり、春の到来を祝うお祭りでもある復活祭(パスハ)でした。世界的に経済危機や不景気が蔓延していますが、ギリシャも例外ではありません。
例年は島や田舎に旅行に行き、伝統的な復活祭(パスハ)を楽しむ人も多いのですが、今年は、どこにも行かず、家でのんびり過ごすという人も多かったようです。実家に帰省したり、別荘で過ごす人もいるので、復活祭前後のアテネは、いつもの車の渋滞もなく、静かで過ごしやすいですよ。人々は、「カロ・パスハ!(良い復活祭を!)」と言い合って、休暇に入りました。
今年も、我が家はアテネ残留で地味パスハでした。
でも、派手なことをしなくても、季節の良さも手伝って、パスハの休日は充分楽しめます。パスハ前の週はメガリ・エブドマダと呼ばれ、人々は復活祭の日曜日に向けて、色々な準備をします。
我が家の場合は・・・
水曜日は、青空市場(ライキ・アゴラ)に出掛けていき、食材と一緒に、季節の花をたくさん買い込みました。花は、市場で買った方が花屋よりも断然安いのでお勧め。この季節らしく、教会に寄付する花環も売っています。

木曜日はイースターエッグの染色。家で簡単に卵の染色ができる粉が売っているので、今年は、赤、青、黄、緑の4色に挑戦。更に、小さい卵も欲しいという子供のリクエストに応えて、うずらの卵も染色してみました。(ちなみに、赤色がキリストの血を象徴すると言うことで、正式らしいです。)

金曜日は、キリストが十字架からおろされて、埋葬された日とされるので、キリストのお棺に見立てたエピタフィオスを教会に見に行きました。この日、ギリシャ正教の教会ではどこでも、美しい生花で装飾されたエピタフィオスを安置し、人々はそれに接吻し、祈りを捧げます。うちの子供達も、自宅からお花を持参し、その棺の周りに供えてきました。
1日中、街中に、教会の悲しげな鐘の音が響き渡ります。夜になると、そのエピタフィオスを担いで、司祭と葬送行進曲を奏でる楽隊を先頭に、葬儀の行列が街をねり歩き、ろうそくを手にした信者達の列が後に続きます。
そして、いよいよクライマックスの土曜日の夜。この日は、ちょっと日本の大晦日に似ています。深夜に教会に行くため、子供達にも昼寝をさせて鋭気を養い、用意したランパダと呼ばれるろうそくを持って夜中の11時半に出発。近くの教会は、もう黒山の人だかり。12時になり司祭がキリストの復活を告げると、人々も「フリストス・アネスティ(キリストは復活せり)!」と口々に言い合い、皆、笑顔や抱擁で喜び合い、エルサレムから空輸された聖なる火を教会から貰い、消えないように気を付けながら、大切に家に持ち帰ります。人混みの中、服や髪の毛を焦がさないように、溶けた蝋でやけどをしないように、鳴り響く爆竹の音で耳を痛めないように・・・と、かなり危険も伴いますが、やはり、この日ばかりは、信者でない私も感動してしまう特別な日です。

本来なら、パスハ前は、一家の主婦として、パスハのご馳走用の買い物に奔走しているべきなのですが・・・ギリシャ風に、ツレーキというパン、マギリッツァという内臓スープ、羊肉などのパスハ用の食事を用意するのはかなり大変なので、我が家は手抜きでデリバリー。レストランよりもずっと経済的です。
パスハの日は、レストランも予約で一杯、サービスが遅かったり、肉がさめていたり・・・ということも少なくないので、デリバリーを頼んで自宅でやるのも良いですよ。いつも料理をしてくれる義母に休んで貰うという意味もあり、今年もパスハ当日の食事は、我が家で義父母を招待して行い、リラックスした、大満足のパスハ休暇でした。
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2009年04月11日
ギリシャ 復活祭の卵の話
今年のギリシャ正教の復活祭は4月19日です。ちなみに、カトリックは、1週間前の4月12日です。
キリスト教という大きな枠はあっても、各国で、復活祭の習慣は、微妙に違うようですね。
復活祭からさかのぼって一週間、この期間は、メガリ・エブドマダ(big week)と呼ばれ、それまで続いてきた食事制限が更に厳しくなります。学校はこの週から2週間休みに入ります。
メガリ・テタルティ(復活祭前の水曜日)には、教会では聖油の儀式が行われます。聖職者が聖書を詠み、浄められたオリーブ油で、信者の額、頬、手などに十字架を切りながら、祈ってくれます。その聖油は、心身の病を癒すと言われています。
メガリ・ペンプティ(復活祭前の木曜日)は、ユダの裏切りにより、キリストが十字架に架けられた日と見なされています。教会では、朝からずっと厳粛な儀式が行われますが、一方、一家の主婦は大忙しです。この日に、復活祭用のパンやクッキーを焼いたり、卵を染色する習慣があるからです。復活祭のパンは、ツレーキと呼ばれ、ほんのり甘く、三つ編み型やドーナツ型の大きなパンの中に、赤いゆで卵が埋め込まれます。このパンは普段でも売られていますが(普段はもちろん赤卵なしです)、香辛料が独特の風味を醸し出し、お勧めです。クッキーはクルラキと呼ばれ、昔懐かしい味で、さくさくとしておいしいです。

また、卵の染色は、なかなか楽しいイベント。昔は、自然の植物素材で染色していたようですが、今では、スーパーで、専用の染色剤が売っています。

これは、固ゆで卵を作った後、粉をお湯にといて酢を入れ、それにつけて数分待つだけの優れもの。染色後、つや出し液を塗って磨くと、素人でもかなり良いできばえの赤卵のできあがり!これに、シールを貼ったり、お湯に入れると収縮して張り付くデザイン付きのスリーブを巻いたり、絵心のある人は、絵や模様を描いたり・・・と、子供も大喜びです。子供と言えば、幼稚園で、ウサギと卵の工作をしたり、復活祭に使うキャンドルの装飾をしたり・・・と、着々と復活祭準備を進めています(笑)。本来は、赤の染色が正式らしいですが、今では、青、黄、緑・・・など、色んな色の粉が売っています。もっとも、今はスーパーで染色済みの卵や、模様を施した卵が既製品として売っていますので、どれだけ、家で染色する人がいるのか分かりませんが。卵形やウサギ型のチョコレートも、この時期、ケーキ屋さんや、スーパーでは欠かせません。

ちなみに、ギリシャでは、イースターエッグを隠して探すという遊びは行われていないようです。この赤卵は、イコノスタシオ(聖画台)と呼ばれるイコン(聖像画)の置かれた棚に供え、一家の厄よけをし、子供を守るという習慣や、妊婦が流産しないようにするお守りとして使うこともあるそうです。イコノスタシオは、日本の神棚や仏壇に似た感じがしますね。

さて、この春の到来と新しい命を象徴する卵ですが、かごに入れて飾っておくだけでも華やかで、復活祭の雰囲気が盛り上がりますが、復活祭の当日は、運試しの遊びにも使われます。2人がそれぞれ卵を持ち、卵の端と端をぶつけあって、殻が割れないで残った方が勝ち、というようなゲームです。この赤卵、中身も食べて良いとされていますが、白身にまで赤い色がしみていることが多いので、なんとなく食べる気はしません。でも、捨てるのは気がひけるので、我が家では、割れた卵は、いつも公園の鳩のご馳走となっています。きっと、鳩にも御利益があるでしょう!
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2009年04月02日
ギリシャ 春の風物詩
あっという間に4月になってしまいました。日本は桜の季節ですね。
ギリシャでは、3月から春が始まると見なされています。この時期には、色々な春の行事や習慣が目白押しで気候も良く、旅行にも適した季節です。先週から夏時間に変わり、日本との時差も6時間となりました。
3月になると、子供が良く、手首に赤と白にねじったヒモを巻いていますが、これは、「マルティ」(ちなみに、3月はマルティオスです。)と呼ばれ、春が来ると日が長くなり、日差しも強くなるので、子供の肌が日焼けで痛まないようにする、お守りみたいなものです。私も、早速、今年用の日焼け止めを買いに行きました。

また、地方によっては、「ヘリドニスマタ」と呼ばれる、燕(ギリシャ語でヘリドーナ)の歌を、子供が近所の家から家へと回りながら歌うという、昔ながらの習慣が残っているところもあるそうです。渡り鳥の燕は、春になるとアフリカ大陸からギリシャに戻ってくるため、春の使者・象徴として愛されています。最近のアテネでは、鳩の数が多くて燕の影も薄れていますが、たまに、軒先に燕の巣を見つけると、なんとなく私も嬉しくなります。
前の記事にも書いた通り、3月25日は、ギリシャの独立記念日でしたが、同時に、マリア様の受胎告知の祝日でもありました。
3月25日は、ギリシャ正教では12大祭のひとつにあたる大切な日で、生神女福音祭とも呼ばれます。聖書によれば、この3月25日に、大天使ガブリエルが神の使者としてマリア様の前に現れ、精霊により、マリア様がキリストを身ごもることを告知したと書かれています。劇的な場面なので、今まで色々な芸術家によって、絵画の題材にされてきたものです。この祝日も、救世主のキリストがこの世に現れると告知された日なので、春の到来の喜びと一致しています。そういえば、地下鉄の「エヴァンゲリスモス(ギリシャ語で受胎告知の意味)」という駅の名前もありますね。日本で「受胎告知」という名の駅があったら、結構驚きますけれど。

そして、もうすぐ、ギリシャの年間の最大行事である復活祭(パスハ)!!移動祝日で、今年は4月19日にあたります。これは、キリストが十字架にかけられてから復活したことを祝う、また、春の到来を祝う盛大なお祭りです。1ヶ月以上の節食期間を経て、晴れて迎えるパスハの日には、マギリッツァと呼ばれる臓物のスープや羊の丸焼きを食べたり、歌ったり踊ったりして、人々は春を満喫します。
5月1日のメーデーには、野山にでかけて、春の花を摘んでリースを作ったりする習慣もあります。お花屋さんの店先にも、色とりどりのリースが並んで、華やかです。

ギリシャの春は、花がとても綺麗です。2月末から咲き出す薄紅のアーモンドの花は桜を思わせ、お茶としても有名な可憐な白い花・カモミール、血のように真っ赤なけし(パパルーナ)、鮮やかな黄色の菜の花、濃いピンク色が青空に映える花ずおう(上の写真)、など、色とりどりの花が遺跡の周囲にも咲き乱れ、とても香しく美しい季節です。
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2009年03月26日
3月25日 独立記念日
3月25日は、ギリシャの大切な祝日、独立記念日でした。
ギリシャが、14世紀頃から続くオスマン帝国(トルコ)支配時代に舐めた辛酸は相当なもので、「自由を!さもなければ死を!」をスローガンに独立戦争を開始した1821年は、忘れてはならない年です。独立記念日は、ギリシャ国民にとって、大変な犠牲を払って勝ち得た自由と平和の価値を、再確認する日です。青と白の、いかにもギリシャらしい国旗が街中にたなびいていました。

今年も、シンタグマから始まるパレードに行ってきました。国会議事堂前での式典の後、11時過ぎから始まり、1時間ほど続く恒例のパレード。パレードの通るパネピスティミウ通りは、オモニア広場まで黒山の人だかりです。国旗を手に握りしめ、民族衣装に身を包んだ子供も見かけます。
次々と目前を通り過ぎる迷彩色の戦車、ジープ、消防車、救急車、船・・・空にはヘリコプター、戦闘機、偵察機の実演飛行。陸・海・空軍、警察、鼓笛隊、消防隊、など、真剣な面持ちで行進するパレードは圧巻です。耳をつんざくような戦車や戦闘機の轟音は、テレビでは実感できない体験です。ちなみに、ギリシャは、今でも男性は兵役があります。

軍隊のパレードとは対照的に、微笑ましいのは、子供達のパレードです。小太鼓のリズムに合わせて、国旗を持って行進する子供達。各地域を代表する民族衣装や、歴史的英雄・チョリアス(国会議事堂前に立っている兵隊)の衣装も華やかです。

子供達は、幼稚園から、独立戦争に関する詩や歌、英雄について学びます。工作で、英雄の顔の額を作ったり、兵隊さんの帽子を作ったり、国旗を作ったり。歌の内容はかなり難解で、独立戦争時に、いかにギリシャ軍が勇敢に戦ったかを物語風に伝える歌、国旗を称える歌、愛国心を表す歌、戦争の悲惨さを歌った歌、など、様々です。幼稚園児が鼻歌まじりに歌っていると、ちょっと不気味ですが・・・自分の国の歴史を次世代に伝えていくというのは、大切なことだと思います。

ちなみに、うちの娘が学校の式典で暗唱した詩の内容は、次のようなものでした。
「もう忍耐の限界だった。ギリシャ軍一丸となり、トルコを撃退した。
ギリシャ人は、自由なしでは、決して生きていけない!」
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2009年03月17日
話題の日本映画「おくりびと」がギリシャに!
もっくん主演の日本映画「おくりびと」がアカデミー賞の外国語映画賞を受賞したという嬉しいニュースを聞いて、早く見たいなと思っていたら、早くもギリシャでロードショーです。
そういえば、最近、映画も全然見てない・・・。久しぶりに、映画館でも行ってみようっと。
「Departures(ギリシャ語タイトル:アナホリシス)」
オデオン・オペラ : アカデミアス 57 tel:210−3622683
16:50、19:45、22:30
ギャラクシアス: レオフォロス・メソギオン 6,アンベロキピ
tel:210−7773319
17:50、20:10、22:30
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追記:3/20現在、上記映画館では、既に、終了したようです。ショック・・・見そびれた!
2009年03月10日
メガリ・サラコスティ(四旬節)のギリシャ
ギリシャでは、生活のリズムは、ギリシャ正教のカレンダーによって決められているといっても良いでしょう。
カーニバル(アポクリエス)の季節が終わり、渡り鳥の燕が帰ってくると、ギリシャでは本格的に春の到来です。
先日3月2日は、カサリ・デフテラ(清浄な月曜日)と呼ばれる祝日でした。この日を境に、今年は4月19日に当たるパスハ(復活祭)まで、メガリ・サラコスティ(四旬節)という期間に突入します。
四旬節は、動物系の食事を制限する節食期間で、キリストの死を悼み、復活祭を静かに(?)待ち望む期間です。現在では、忠実に守っている人は少なくなっていますが、肉、魚はもちろん、牛乳、卵なども基本的には禁止です。

四旬節の最初の日、カサリ・デフテラには、ラガーナと呼ばれる細長く、平べったいパンを食べ、イカ・タコ・エビなどの甲殻類はOKなので、シーフードを食べます。今年も、我が家はなんとかの一つ覚えで、同じプサロタベルナ(シーフード専門のレストラン)で楽しみました。

また、豆料理や、セモリナ粉とゴマで作った濃厚なお菓子・ハルヴァスなんかも良く食べます。
今年のカサリ・デフテラにアクロポリス周辺に散歩に出掛けたら、暖かい陽気だったので、レストランの野外席は満員。みんな、おいしいシーフードに舌鼓を打っていました。こういう風景を見ると、節食・・・というイメージはないですね。シーフードは値段が高いので、節食というよりは、かえって贅沢な食卓です。
この日は、凧を飛ばす習慣もあるので、アクロポリスの上空に、小さく凧も見えていました。あれ、凧を撮ったはずなのに、ちっとも写ってないですね(苦笑)。

タベルナ(食堂)やファーストフードの店、パン屋にいたるまで、この四旬節には「ニスティシモ」と呼ばれる、節食中の人向けの限定メニューができます。うちの旦那も、早速、チーズ抜きのピザや、肉抜きのポテトピロシキなどのパンを買って食べていました。お菓子屋さんでさえ、クリームやバターを使わないこの期間限定のお菓子を用意します。
ちなみに、この期間、私も旦那専用のメニューを考えるのが大変なのですが・・・例えば、我が家では、豆のスープ・サラダ、スパナコリゾ(ほうれん草のリゾット)、プラソリゾ(ネギのリゾット)、ゆで野菜のサラダ、野菜のオーブン焼き、貝のスープ、タコやエビのパスタ・・・などを作ったりしますが、健康的でダイエットにもなるし、一年に一回位は、こういう期間があっても良いものですね。

長女が幼稚園で作ってきたこの紙人形は、「サラコスティ婦人」と呼ばれ、7本の足を持っています。これは、パスハまでのカレンダーのようなもので、1本の足は、1週間を表しています。節食を象徴するように、口は描かれず、カサリ・デフテラから毎週土曜日に1本ずつ、足を切り取ることになっています。(間違えて、2本目の足も、もう切ってしまった!!)そして、復活祭前日の土曜日に最後の7本目の足を切り取って、晴れてパスハ(復活祭)を迎えます。そして、最後にこの紙人形をイコン(聖人を描いた絵)の祭壇の下に飾るという習慣が、ヒオス島やその他の地域にあるそうです。うちには、あいにくイコンはないですが・・・
空腹のためにお腹を押さえ(?)、しんみりした感じがする可愛らしい人形です。
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